昨日のレッスンで多めに仕入れた花たちを今日は無造作にワインクーラーに入れてささっと形を整えてみた。
黄色のチューリップたち。
「なんでそんなに葉っぱをとっちゃうんだ」
と私がむしる姿を見て父が言った。
こうした方がかわいいのよ。と私が言う。
「それはつけといたほうがいい」
と容赦なくむしる私の、その時手に取っていた何ぽん目かのチュウーリップの葉に手をかけたときに口を挟んだ。
確かにそれは形はよくツンとしながらも弓なりにそっていた。だから私もそれは残しておこうと考えていた。
一番下についているべロンとした大きな葉はむしる。一番上の小さなははむしらない、中間の葉は形やしなやかさによって考えながら残したりむしったりしている。そのリズムを傍らで見ていた老齢の父が口を挟んだのだ。
「うん、そう思っていた」
親子はいくつになっても親子。老齢の父はチュウリップの葉をむしりすぎだと私の手元を見ながら注意するのだ。
KAORUKOの美学か、木更津のかおちゃんか?

そう母が入院をしている。桂由美先生45周年のあの前日のリハーサルの日に倒れた。
「大事な舞台なんだから心配かけないように」と私にはショーが終わるまで告げられなかった。風邪の熱でショーは見に来れないと聞かされていた。
一命は取り留めたが今も入院をしている。
今日は久々に娘のかおちゃんになってお見舞いに行ったのだ。
「なまじ親孝行するとこんなことになる。喧嘩している方が元気でいられるのかも」
優しくするのをやめて、憎まれグチをたたいていたほうが元気になってくれるのだろうか?